【発売情報】
本日、モーストリー・クラシック2019年1月号が発売になりました
同時に、Webサイト http://mostly.jp/ も更新。目次、おすすめアーティストなどチラ読みができるほか、バックナンバーのページでは、デジタル書籍も購入できます。ぜひ、サイトにお立ち寄りください


【モーストリー・クラシック1月号の主な内容】

表紙 ベートーヴェンの肖像を1783年、1801年、1804~5年、1815年、1820年、1823年と年代順に並べた

特集 まだまだ知らないベートーヴェン

 ベートーヴェンの人生はさまざまなエピソードや伝説に彩られている。たとえば、自分の生年を誤認していたわけは?ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンのヴァンは貴族の称号の意味?女性にもてなかったといわれるけど本当?「不滅の恋人への手紙」は誰に宛てて書かれたもの?臨終近く、「喝采せよ、コメディーは終わった」と話したというのは本当?こうした疑問について音楽評論家の萩谷由喜子氏がくわしく解答している。
 名前のヴァン、vanはオランダ語由来で、身分を表すものではない。しかし、ドイツ語の貴族を表すvonと似ているため、ウィーンの人たちはベートーヴェンを貴族と思い込んでいた。彼自身世間から貴族と見られたがっていたのだ。ベートーヴェンに関する誤解の多くは、秘書のアントン・シンドラーが書いた伝記によっている。シンドラーは、ベートーヴェンの会話帳を破毀し、事実を歪曲し、自己宣伝のために利用しており、今では彼の自伝の信頼性は失われている。しかし、ベートーヴェン像は現在まで変化しながらさまざまな影響を及ぼしてきた。日本では「不屈の英雄」という人間像が、西洋化、近代化を進める時代にぴったりあい、大正、昭和初期の教養主義の時代に取り入れられた。
 ところで、師走になると全国各地で「歓喜の歌」が鳴り響く。日本人の第九好きはいつから始まったのだろう。日本で第九が初演されたのは今からちょうど100年前、ドイツ人俘虜(捕虜)によってであった。第一次世界大戦で日本は連合軍としてドイツの拠点だった中国・青島に出兵。敗れたドイツ兵約1000人が日本の収容所に送られた。
 彼らが収容されたのは徳島県板東郡板東町(現鳴門市)にあった板東俘虜収容所。所長の松江豊寿中佐は「彼らは犯罪者ではない。国のために戦った人なのだ」と俘虜の処遇に気を使った。スポーツ、音楽など文化活動が盛んに行われ、オーケストラは2つ、吹奏楽団が1つあった。1918(大正7)年6月1日、ヘルマン・ハンゼン上等音楽兵曹が指揮する徳島オーケストラが第九を全曲演奏した。ファゴットはオルガンで代用され、ソプラノとアルトのパートは男声用に書き直された。今日の第九ブームの源流は鳴門のドイツ人俘虜にあった。
 他に、◎ベートーヴェンの交響曲と名盤◎ベートーヴェンの緩徐楽章の魅力◎ベートーヴェンと標語◎師ハイドン、モーツァルトとベートーヴェン◎ピアニストとしてのベートーヴェン、などです。

特集で紹介したDVD、CDのプレゼントもあります


BIGが語る リッカルド・ムーティ 指揮
 第30回高松宮殿下記念世界文化賞音楽部門を受賞したリッカルド・ムーティが10月23日の授賞式のために来日した。ムーティの記者懇談会が行われ、機嫌良く1時間以上語った内容をまとめている。音楽の役割について「私たち人間と人間の対話がどれだけ大事なのか、ということをもう一度見直さなければいけません。自分の感情を表現できるのが人間です。芸術の中でも音楽は、感情を伝えるのに非常に役に立つ芸術だと思います」などと話した。

宮本文昭の気軽に話そう  ゲスト 竹澤恭子 ヴァイオリン
 パリ在住のヴァイオリニスト、竹澤恭子。デビュー30周年の記念リサイタルではベートーヴェンのソナタを2曲演奏した。「10年ほど前に、ソナタ全曲を集中して弾いたことがあり、ようやく自分の中に、今だったらこう弾いてみたい、というアイデアが出てきましたので、もう一度取り組みました。ベートーヴェンのソナタ全曲をあらためて取り組みたくなりました」と話す。

このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。


次号予告
2018年12月20日(木)発売の2019年2月号は「ワーグナーの真髄と魅力」を特集します

お楽しみに~