【発売情報】
本日、モーストリー・クラシック2019年6月号が発売になりました
同時に、Webサイト http://mostly.jp/ も更新。目次、おすすめアーティストなどチラ読みができるほか、バックナンバーのページでは、デジタル書籍も購入できます。ぜひ、サイトにお立ち寄りください


【モーストリー・クラシック6月号の主な内容】

表紙 カラヤン、カラス、フルトヴェングラー、デュ・プレ

特集  演奏家 最後の録音
 亡くなるまで現役を貫く、引退して第一線を退く、不慮の事故で亡くなる、など演奏家の“終活”の形はさまざま。特集では、指揮者、ピアニスト、弦楽器奏者、歌手など著名演奏家の最後のコンサートや録音がどう行われたか、などをくわしく解説している。
 20世紀を代表する指揮者アルトゥ-ロ・トスカニーニ。晩年、アメリカのNBC放送がトスカニーニのために作ったNBC交響楽団を指揮していた。1954年4月3日、ワーグナー・プログラムにリハーサルが行われた。「神々の黄昏」の「夜明けとジークフリートのラインへの旅」のところで、記憶違いを起こした。正しいティンパニーの演奏を、間違いと注意してしまったのだ。翌4日のコンサートでは、3曲目の「タンホイザー」より序曲とバッカナーレのところで、再び記憶をなくし、約20秒、指揮台の上に立ち尽くした。
 何とかコンサートを終え、自宅に戻ったトスカニーニは「まるで夢の中で指揮をしているようだった。私は何をしているのかすら、分からなかった」と家族に語った。これをきっかけに87歳のトスカニーニは引退、最後のコンサートになった。このときの録音がCDでリリースされている。しかし、音楽評論家の諸石幸生氏は「裏にこのようなドラマが起きていたことなど感じさせない、まさにトスカニーニの白熱的な演奏」と評している。
 病気で引退を余儀なくされ、早世したのはイギリスの名チェリスト、ジャクリーヌ・デュ・プレ。子供の時から優れた才能を表し、16歳でロンドン・ウィグモアホールにおいてデビュー・リサイタルを行う。「ミズ・デュ・プレには、有望などという言葉を使うのは失礼に思われる」(ザ・タイムズ)などと大絶賛され、センセーションを巻き起こした。
 1967年、22歳のとき、ダニエル・バレンボイムと結婚。やがて体の不調が続いた。実は、後に分かるが、彼女は多発性硬化症を発症していた。71年、一時的に体の調子がよくなったデュ・プレとバレンボイムは、ショパンのチェロ・ソナタとフランクのヴァイオリン・ソナタ(チェロ版)を練習し、レコーディングを行った。これが彼女の最後の録音となった。73年には来日するが、コンサート直前にキャンセルする。87年、42歳の若さで逝った。
 このほか、オペラは引退していたが、日本へのリサイタル・ツアーが最後の演奏となった不世出の歌手マリア・カラス、亡くなる前日である1989年11月4日まで録音を行い、生涯現役を貫いたピアニスト。ホロヴィッツら多くの演奏家を取り上げている。
 他に、◎最後の演奏や録音が意味するところとは…◎高齢もしくは最晩年の指揮者とオーケストラの最良の関係◎フルトヴェングラー、クーベリック、カラヤンの最後の録音◎オイストラフ、ミルシテインハイフェッツの最後の録音◎リパッティ、ルービンシュタイン、ミケランジェリの最後の録音、などです。

特集で紹介したDVD、CDのプレゼントもあります


宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 尺八・オークラウロ奏者 小湊昭尚
 大倉喜七郎男爵が大正時代末期から尺八を改良したオークラウロ。忘れ去られ幻の楽器となっていた。この楽器に新たな生命を吹き込むのが小湊昭尚。福島県の民謡小湊流の家元の長男に生まれ、人間国宝の故山口五郎に師事した。「不思議な楽器だと思われるでしょうね。見た目が金属製のフルートですが、縦に構えて演奏します。歌口は尺八と同じ形状なのです。音をうまく出せるまでにかなりの試行錯誤を重ねました」と話す。

サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン2019
 サントリーホール恒例の室内楽のフェスティバル「サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン2019」が6月1日(土)から16日(日)まで、サントリーホール ブルーローズで開催される。今年で9回目。「様々な室内楽がまるで花のように咲き乱れるイメージでガーデン(庭)と名前を付けました」と堤剛同ホール館長。目玉の1つ、ベートーヴェン・サイクルに出演するのは、ドイツのクス・クァルッテット。「プレシャス 1pm」は1時間の短いコンサート。「ディスカバリーナイト」は、ジョン・健・ヌッツォら演奏家が温めてきた「秘蔵の企画」で室内楽の醍醐味を。さらに、同ホールの室内楽アカデミーのファカルティ(講師)やフェローが大活躍する。


このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

次号予告
2019年5月20日(月)発売の2019年7月号は「世界のコンクール」を特集します

お楽しみに~