【発売情報】
本日、モーストリー・クラシック2018年5月号が発売になりました
同時に、Webサイト http://mostly.jp/ も更新。目次、おすすめアーティストなどチラ読みができるほか、バックナンバーのページでは、デジタル書籍も購入できます。ぜひ、サイトにお立ち寄りください


【モーストリー・クラシック5月号の主な内容】

表紙 ブラームス、シューマン、クララ・シューマン

特集 ブラームスを聴き直す
 ドイツ・ロマン派の巨匠ブラームスの生涯と作品を特集で改めて追っている。ブラームスは1833年、ハンブルクに生まれた。父はコントラバス奏者だったが、家は貧しく、ピアノを習ったブラームスは12歳のころから家計を助けるためにレストランなどで演奏をしていた。53年、シューマンとの出会いが運命を大きく変える。友人のヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒムらの勧めもあり、シューマン宅に赴き、自作のソナタなどを演奏した。すぐに才能を理解したシューマンはペンをとり「新音楽時報」でブラームスを紹介、さらにブライトコプフ・ウント・ヘルテル社に働きかけて楽譜出版の仲介もしている。62年、ウィーンに住まいを移し、大作曲家への道を歩み始める。
 ブラームスは4曲の交響曲、ヴァイオリン協奏曲、2つのピアノ協奏曲、ピアノ・ソナタとヴァイオリン・ソナタは3曲ずつなどを残した。今日までブラームスがオーケストラのレパートリーから外れることはなく、演奏家にとって必須のレパートリーとなっている。ドイツ文学の許光俊氏は「ブラームスはなぜみんなに愛されるのか」と題した原稿の中で「ブラームスの交響曲は変化に富み、さまざまな面を持つ。つまり、いろいろな解釈を受け入れる。ドイツ風の重厚な演奏でも、イタリア風の甘美に歌う演奏でも、あるいはロシア風のパワー感が強い演奏でも、魅力的な音楽として成立する」と魅力を綴っている。
 ブラームスは1972年、ウィーン楽友協会の芸術監督に就任するまでに出世した。オーストリア政府が有望な若手に奨学金を与える制度を作り、その審査員を務めていた。そこへチェコのドヴォルザークが「モラヴィア二重唱曲」で応募した。才能を認めたブラームスはすぐに奨学金の支給を決定、そしてジムロック社で楽譜を出版させた。さらにブラームスは自分の「ハンガリー舞曲集」と同じ民俗舞曲集を作曲することを勧め、ドヴォルザークは「スラヴ舞曲集」で一躍名前を知られることになった。
 音楽評論家の萩谷由喜子氏はブラームスのドヴォルザークに対する行動について「何よりもブラームス自身が無名時代の20歳のとき、シューマン夫妻と出会ってその才能を認められ、シューマンの破格の好意で初出版を実現させてもらい、最大級の賛辞をもってヨーロッパ音楽界に送り出してもらった僥倖を生涯忘れなかったからではないか」と書いている。
 特集は他に、◎ブラームス・プロジェクトを進めるパーヴォ・ヤルヴィ◎ピアニスト、ブラームスとピアノ作品◎クララ・シューマンの実像◎ブラームスの名演奏家、伝説の指揮者◎ブラームスとクラリネット、などです。

特集で紹介したDVD、CDのプレゼントもあります

マンスリー・ベルリン・フィル
 今月は早稲田大学交響楽団のベルリン公演を取り上げている。3月4日、早稲田交響楽団(ワセオケ)はベルリン・フィルの本拠地、ベルリン・フィルハーモニーで公演を行った。ワセオケとベルリン・フィルの接点は1978年にさかのぼる。ヘルベルト・フォン・カラヤン財団が主催した第5回国際青少年オーケストラ大会が開かれ、「春の祭典」を演奏したワセオケが優勝した。プロを目指す並みいるヨーロッパのユース・オーケストラを制した優勝は、話題となった。カラヤンは翌79年、早稲田大学から名誉博士号を授与され、大隈講堂で行われたワセオケの公開リハーサルを指揮している。両者の関係は続き、ワセオケは12回もベルリン・フィルハーモニーのステージに乗っている。

宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 小澤真智子 ヴァイオリン
 ニューヨークを拠点にクラシックからタンゴまで弾きこなすヴァイオリニスト。タンゴとの出会いは、ニューヨークのジュリアード音楽院でアルゼンチン出身のピアニストに出会ったのがきっかけ。「アルゼンチンへ行くと、いたるところでタンゴが聴こえてきますし、踊っている人もたくさん見かけます。タンゴはこの国そのものなんだなあと実感できますね」と話している。


このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

次号予告
2018年4月20日(金)発売の2018年6月号は「シンフォニスト(交響曲作曲家)の系譜ブルックナーとマーラー」を特集します

お楽しみに~

【発売情報】
本日、モーストリー・クラシック2018年4月号が発売になりました
同時に、Webサイト http://mostly.jp/ も更新。目次、おすすめアーティストなどチラ読みができるほか、バックナンバーのページでは、デジタル書籍も購入できます。ぜひ、サイトにお立ち寄りください


【モーストリー・クラシック4月号の主な内容】

表紙 ワルター、クルレンツィス、グールド、ロンドー

特集 伝統、正統性とは 演奏スタイルの変遷
  果たして演奏スタイル、演奏法に伝統的な演奏や正統的なスタイルといったものがあるのだろうか。また、ドイツ的、フランス的な演奏といわれるが、それはどういったものなのだろうか。これらの疑問を解決するために組んだ特集。
 桐朋学園大学の西原稔教授は「録音で聴く往年の演奏は味がある。しかし、左右の手の拍の音をずらした演奏やポルタメント、自由なテンポ・ルバートは、20世紀後半に入ると古色蒼然とした過去の演奏スタイルとして忌み嫌われた。だがこの往年の演奏は誤りなのであろうか。むしろ、拍を合わせるのではなく、拍をずらすのはバロック時代以来のもっとも正統的な演奏法であり、一糸乱れぬ拍通りの演奏は20世紀まで存在しなかった」と指摘する。
 19世紀、20世紀前半まではロマンティックな演奏で、演奏家は勝手に楽譜を変更して演奏していた。その反動として楽譜に忠実にノイエ・ザッハリヒカイト(新即物主義)な演奏が生まれた。演奏家の時代でもあった20世紀は、トスカニーニ、フルトヴェングラー、カラヤン、バーンスタインらスター指揮者が聴衆を魅了した。
 カラヤンに師事した東京シティ・フィル常任指揮者などを務める高関健は「トスカニーニとフルトヴェングラー、そしてカラヤンはそれぞれそんなに遠いところにはいないのです。実は彼らの基本に、とてもオーソドックスな誰にも文句を言わせない演奏法があるのです。これは新即物主義と共通する部分がありますが、このスタイルで弾かれた演奏を聴いてもあまり面白くないし、個性を感じられません。それに比べると、トスカニーニなど一流の演奏家はもっと違うところで勝負をしています。いい演奏というのは逸脱しており、飛び出しているところがあるのです」と話す。
 演奏家は子供のころから楽譜通りに演奏する訓練を積み重ねる。しかし楽譜に忠実に演奏することが正しいのだろうか。指揮者でもあったマーラーやワーグナーがシューマンやベートーヴェンの楽譜に手を入れている。作曲家の吉松隆は「自分の曲を演奏してもらうとき、おそらく演奏家に一番よく言うのが『楽譜通り弾かないで(弾こうと思わないで)下さい!』というセリフだ。勿論それは、楽譜を無視して弾いていいという意味ではない。楽譜に書いてある音を『正確に均質に安全に弾く』ということにこだわらず、楽譜の向こうにある『音楽』を感じ、それを優先して欲しい。楽譜はそのためのガイドに過ぎない、という意味だ」という。
 21世紀の演奏は多様化している。古楽の発展の影響も大きい。古楽の演奏方をモダン楽器のオーケストラが取り入れることは普通になった。音楽ジャーナリストの寺西肇氏は「作品の時代に特有の語法を踏まえるのは常識に。かたや、古楽の世界で声高に叫ばれた『オーセンティシティ(正統性)』という言葉を、耳にする機会は激減した。垣根は取り払われつつある」とする。
 20世紀から活躍するアファナシエフやポゴレリチ、ギリシャ出身の指揮者クルレンツィス、モルドヴァのヴァイオリニスト、コパチンスカヤ、ピアノのタローやブニアティシヴィリ、チェンバロのロンドーら異能の活躍が21世紀の演奏スタイルをさらに変化させていくに違いない。
 他に、◎トスカニーニ、フルトヴェングラーからカラヤンへ◎ウィーン・フィルの伝統と演奏の変遷◎ショパンの演奏スタイルの変遷◎フランス的な演奏とは何か◎オーケストラの楽器配置の変遷◎国際コンクールと演奏の正統性をめぐって、などです。

特集で紹介したDVD、CDのプレゼントもあります

BIGが語る エリーザベト・レオンスカヤ ピアノ
 ピアノの巨匠エリーザベト・レオンスカヤが4月、東京・春・音楽祭2018で、6夜にわたるシューベルト・チクルスを行う。完成した楽章を持たない第8番、第10番、第12番以外のすべてのソナタを演奏する。レオンスカヤはジョージア出身でモスクワ音楽院に進み、リヒテルの薫陶を受けた。1978年にウィーンに移住。世界の名門オーケストラと共演を重ねてきた。シューベルト・チクルスは2016年、ウィーンで行い、絶賛された。「取り組めば取り組むほど、その先に行きたいという気持ちが湧いてくる作曲家。今の私にとってそれがシューベルトなのです。なぜならシューベルトの作品は本当に多彩で、音楽的、哲学的、文学的な創意にあふれています」と話した。

宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 安倍圭子 マリンバ
 3月22日に傘寿(80歳)記念の演奏会が開かれる日本を代表するマリンバ奏者の安倍圭子。出演した世界のフェスティバルは60カ所以上、マスタークラスで指導した音楽大学は115校、世界初演した作品は290曲以上など驚異的な記録の持ち主。マリンバのパイオニアとして音楽シーンを開拓してきた。「クラシック音楽の世界で認めてもらえない時期が続きました。第1回目の新作リサイタルやレコードも文化庁(文部省)の芸術祭に応募しましたが、最初は『マリンバは大衆芸能の楽器だから』と断られました。『こんなに素晴らしい現代音楽の作曲家たちが曲を書いていますから』と訴えかけて、ようやく受け入れてもらったほどです」と当時の苦労を話している。


このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

次号予告
2018年3月20日(火)発売の2018年5月号は「ブラームスを聴き直す」を特集します

お楽しみに~

【発売情報】
本日、モーストリー・クラシック2018年3月号が発売になりました
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【モーストリー・クラシック3月号の主な内容】

表紙 モーツァルト、シュトラウス2世、ドヴォルザーク、クライスラー

特集 クラシック小品の楽しみ
 クラシックの小品と聞いて、どのような作品を思い浮かべるだろう。バッハ「G線上のアリア」や「羊は安らかに草を食み」、モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」や「グラン・パルティータ」、シュトラウス・ファミリーのワルツやポルカ、ドヴォルザークの「スラヴ舞曲」や「ユーモレスク」など両手ではとても足らない。
 “ピアノの詩人”ショパンの作品は、ほとんどが小品だ。「別れの曲」「雨だれ」「小犬のワルツ」など多くの傑作がピアニストのレパートリーになっている。ヴァイオリニストで考えると、ウィーンのクライスラーだろう。クライスラーは、はじめ過去の作曲家の名前などで作品を発表したが、後にいずれも自作だと打ち明けている。自分が演奏するために書いた「ウィーン奇想曲」「中国の太鼓」「愛の喜び」「愛の悲しみ」「美しきロスマリン」などなど。1回聴けば、すぐさま虜になってしまう魅力的なメロディーばかりだ。
 少し年配の読者は、アメリカのルロイ・アンダーソンになじみがあるはず。小学校の運動会、給食の時間などさまざまな行事で流された、「そりすべり」「トランペット吹きの休日」「シンコペイテッド・クロック」などがある。
 日本語の歌詞を付け歌われた曲も多い。ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」の第2楽章の旋律は、「家路」と題された。何人もの詩人たちが歌詞をつけたが、堀内敬三の「遠き山に陽は落ちて」が最も知られている。ちなみに宮澤賢治も作詞している。
 クラシックがもっとも使われるスポーツといえばフィギュアスケート。プッチーニのオペラ「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」、「蝶々夫人」より「ある晴れた日に」やレオンカヴァッロ「道化師」より「衣装をつけろ」などは、新川静香、宇野昌磨や高橋大輔らフィギュア選手が使用することで一般にも知られるようになった。
 LP時代からクラシックを聴き続けてきたなら、小品集のアルバムを持っている人も多いだろう。CDは70,80分収録できるが、LPは片面で約20分、SPに至っては約5分しかない。CDならマーラーの交響曲のような大曲もやすやすと録音できるが、LPはそうはいかない。LP時代は小品集がたくさん発売されたが、CD時代になって減っていった。録音メディアの変遷が、小品のはやり廃りに影響している。
 ところで、バッハには管弦楽作品を鍵盤楽器1台で弾けるようにした作品がある。自作だけでなくヴィヴァルディの「調和の霊感」やマルチェッロのオーボエ協奏曲などがある。こうした編曲を音楽評論家の澤谷夏樹氏は「楽団を呼ばずに鍵盤楽器だけでこうした人気曲を気軽に楽しむ。それは、現代人がくつろいだ気分でオーディオを聴くことと軌を一にする」と記した。
 他に、◎小品集はなぜ書かれたのか◎ワーグナーの序曲・前奏曲◎ブラームスのオーケストラ小品の魅力◎オペラのアリアや合唱の名曲◎シューベルトの名歌曲◎名指揮者で小品を聴く、などです。

特集で紹介したDVD、CDのプレゼントもあります

BIGが語る ヘルベルト・ブロムシュテット 指揮
 昨年90歳を超えたマエストロは、今もかくしゃくとしている。昨年11月、名誉指揮者を務めるライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団と来日、見事な演奏を聴かせた。ブロムシュテットはスウェーデン人。ストックホルムなどで学び、バーンスタインにも師事した。ドレスデン・シュターツカペレ、サンフランシスコ交響楽団、北ドイツ放送響などのシェフを務めた。NHK交響楽団にもたびたび来演、名誉指揮者を務めている。
 健康の秘訣を問われ、「健康の秘訣はありません。健康は神様からの贈り物です。音楽家はたくさん勉強しなければなりませんから、休みなしでハードワークを続ける人が多いのです。自分の体を大切に扱い、やりすぎないことです」と語っている。

宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 金子三勇士 ピアノ
 ハンガリー人の母と日本人の父の間に生まれ、2つの祖国を持つピアニスト。6歳で単身ハンガリーに渡り、バルトーク音楽小学校、リスト音楽院大学などで勉強した。子供の頃住んでいたハンガリーの山奥の別荘地にはトロッコ列車が走っていた。何度も乗りに行ったら、運転士さんたちにかわいがられるようになった。なんと14歳のときにはディーゼル車の運転免許を取得。休日には趣味とアルバイトを予てトロッコ列車を運転していた、という驚くべきエピソードを語っている。本題のコンサートは、ハンガリー時代の同級生だったクラリネットのコハーン・イシュトヴァーンと日本で再会。これも奇縁。2月3日に東京文化会館で演奏会が行われる。


このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

次号予告
2018年2月20日(火)発売の2018年4月号は「演奏の今昔 正統的な演奏とは?」を特集します

お楽しみに~

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