【発売情報】
本日、モーストリー・クラシック2017年5月号が発売になりました
同時に、Webサイト http://mostly.jp/ も更新。目次、おすすめアーティストなどチラ読みができるほか、バックナンバーのページでは、デジタル書籍も購入できます。ぜひ、サイトにお立ち寄りください


【モーストリー・クラシック5月号の主な内容】

表紙 浜松市楽器博物館

特集 楽器の発展と作曲家 フォルテピアノからピアノへ

 多くの作曲家はピアノで作曲する。楽器が持つ音色やタッチなどの特徴は、作曲家にたくさんのインスピレーションを与える。楽器の発展とともにさまざまな名曲が生まれ、一方で、消えていった楽器や作品もある。
 最初のピアノは、18世紀初め、イタリア・フィレンツェのメディチ家お抱えの楽器製作者、クリスとフォリが作った。名前は、「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」で、つまり「弱音も強音も出せるチェンバロ」である。18世紀から19世紀は、さまざまなフォルテピアノが表れた。新たな機能が付けられ、そして改良され、次々と進歩を遂げた“ピアノの時代”である。ピアノはバッハの時代には登場したが、バッハは興味を示すことなく、チェンバロで作品を作り続けた。しかし、フォルテピアノはチェンバロに代わって普及していく。ベートーヴェン(1770―1827)は、次々と新しいピアノを使い替えていった。使ったピアノは、シュタイン、エラール、シュトライヒャー、ブロードウッド、グラーフなど約10種類のメーカーがあげられる。作品の作曲年代によって使うピアノが違い、作品にはその特徴の痕跡が残る。「ベートーヴェンがおよそ40年かにわたって作曲し続けたピアノ・ソナタは、まさにピアノという楽器の発展を記した歴史絵巻という側面を持っている」と音楽学者の平野昭氏は記す。
 ピアノの歴史に大きく刻まれるのは19世紀前半の鉄のフレームの開発。多くの弦を強い力で引っ張ることができるため、音量が大きくなり、広いホールでの演奏に対応でき、音色も輝かしいものになった。「鉄のフレームを必要悪ではなく、新しい音響の可能性として捉えたのはスタインウェイである。技術革新を行い、今日のピアノの1つの理想を実現する」と桐朋学園大の西原稔教授。
 特集ではピアノとピアノ作品だけでなく、弦楽器や管楽器の発展も取り上げている。シューベルトの「アルペジョーネ・ソナタ」は現在もチェリストのレパートリーとして人気だ。しかし、本来は、アルペジョーネという名前の弦楽器のために書かれた。6弦でギターのようなフレットがあり、重音を出すことが可能な楽器。このアルペジョーネをはじめ、ヴィオラ・ダ・ガンバやヴィオラ・ダモーレらさまざまな弦楽器がいったんは歴史から消えている。しかし、20世紀の古楽復興によって、現在では復元された楽器も多い。
 特集ページには、◎バッハ「ゴルトベルク変奏曲」聴き比べ◎日本のピアノの歴史と現状◎ショパンの解釈今昔◎旬のフォルテピアノ奏者◎ヴァイオリンの変遷◎フルートの改良とフルートのための作品、など盛りだくさん。

特集で紹介したDVD、CDのプレゼントもあります

BIGが語る オルガ・ペレチャッコ=マリオッティ ソプラノ
 現在、新国立劇場で上演されているドニゼッティのオペラ「ルチア」のタイトルロールを歌っている。ロシア・サンクトペテルブルク生まれ。マリインスキー劇場の児童合唱団で歌っており、合唱指揮者を目指していたが、ベルリンのハンス・アイスラー音楽院で本格的に声楽を学んだ。イタリア・ペーザロのロッシーニ・アカデミーでベルカント・オペラのレッスンを積んだ。今では、ベルカント・オペラになくてはならない存在として引っ張りだこ。ルチアの役柄について「ルチアは自分の愛を守ろうとした意志の強い女性です。演じ手として歌い手としてのポテンシャルを全て表現できる。逆に言うと、自分の持っているもの全てを出さなければならない、ということです」と話す。

宮本文昭の気軽に話そう 山崎伸子 チェリスト
 日本の女性チェリストの草分けの一人で、斎藤秀雄の愛弟子。東京芸大や桐朋学園大で教え、多くの後進を育ててきた。2007年にスタートしたチェロ・ソナタ・シリーズが、5月25日の紀尾井ホールで最終回を迎える。バッハの無伴奏チェロ・ソナタ第6番やマルティヌー、ラフマニノフを演奏する。ピアノは小菅優。実はバッハの曲は今でも苦手だという。「それを克服するためにもっと勉強したいのです。死ぬまでに理想の演奏が見つかるのかなと思いながらも、地道に追求していくしかない作曲家です」という。

このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

次号予告
2017年4月20日(木)発売の2017年6月号は「創刊20周年記念号 祝祭の音楽」を特集します

お楽しみに~

【発売情報】
本日、モーストリー・クラシック2017年4月号が発売になりました
同時に、Webサイト http://mostly.jp/ も更新。目次、おすすめアーティストなどチラ読みができるほか、バックナンバーのページでは、デジタル書籍も購入できます。ぜひ、サイトにお立ち寄りください


【モーストリー・クラシック4月号の主な内容】

表紙 プラシド・ドミンゴ。Kaori Suzuki

特集 オペラの虜 イタリア・オペラVSドイツ・オペラ

 オペラはイタリアで生まれたものだが、その後、イタリア・オペラとドイツ・オペラの2つの潮流が生まれた。特集ではオペラの魅力とともに、イタリア・オペラとドイツ・オペラの個性の違いを取り上げている。
 ドイツの作曲家はイタリアの先進的な音楽を学び、イタリア出身の指揮者はドイツ音楽を巧みに指揮する。イタリアとドイツの相互の関係は、長く続いてきた。桐朋学園大の西原稔教授は「異なる伝統にあるからこそイタリア人はドイツ音楽をドイツ人以上に禁欲的に肉薄しようと努めているように思われ、それがドイツ音楽に間違いなく新たな活性化をもたらしている。そしてドイツの楽団と聴衆は、イタリア人指揮者のもたらすこの活性化をおそらく待望しているのである」と両国の関係を解説する。
 オペラ史上の最初の作品はモンテヴェルディの「オルフェオ」。イタリア伝統の即興演劇コンメディ・デラルテの持つ喜劇性を取り込み、18世紀にはオペラ・ブッファが生まれた。その後、ロッシーニらのベルカント・オペラ、ドラマティックな発声技術を必要とするヴェルディ、そして写実的なヴェリズモ・オペラを生み出す。こうしたイタリアのオペラの歴史を記した水谷彰良氏は「フランス・オペラが象徴主義に至り、ワグネリズムがドイツ・オペラを交響楽的な音楽へ歌を溶解させたのに対し、イタリア・オペラは歌の芸術、感情のドラマとしてその命脈を保ってきた」という。
 特集の1つに、「オペラのキャラクターさまざま」というコーナーを作った。「イケメン」「悪党」「悲劇のヒロイン」「三枚目」という4つのキャラクターに典型的な役柄を音楽評論家にあげてもらっている。加藤浩子氏があげた「イケメン」は、ドン・ジョヴァンニ、「トスカ」のカヴァラドッシ、ローエングリン、「ドン・カルロ」のロドリーゴ、そしてお気に入りは「フィガロの結婚」のフィガロ。彼女にとってはフィガロとスザンナがベスト・カップルだそう。
 ほかには、◎ヴェルディVSワーグナー◎プッチーニVSR.シュトラウス◎オペラの名指揮者◎ミラノ・スカラ座とバイエルン州立歌劇場◎オペラの往年の名歌手と現役歌手◎バロック・オペラの復活と隆盛、などがある。

特集で紹介したDVD、CDのプレゼントもあります

BIGが語る プラシド・ドミンゴ テノール/バリトン
 “3大テノール”の1人、プラシド・ドミンゴが3月13日、東京国際フォーラムでコンサートを行う。しかも、現代の“ディーヴァ”ルネ・フレミングとのデュオ・コンサートで、聴衆の期待は高まっている。ドミンゴの声種はテノールだったが、近年はバリトンに拡大した。「昔からバリトンの役柄に魅せられてきました。テノールはヒーローであり、王子や若き恋人やロマンティックな役が多いのですが、バリトンはより深い歌声が要求されます」と話す。6年前にバリトンに転向し、現在ではオテロやシモン・ボッカネグラなど9役をレパートリーにしている。「ミルンズ、ライモンディ、カップッチルリら素晴らしい歌手たちと共演してきたことがいま、役に立っています。私は今でも毎日勉強しています。いろんな歌を聴き、新たな作品と対峙する。それが血となり肉となります。それを聴衆に届けたいのです」と話した。

宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 江崎友淑 オクタヴィア・レコード社長
 オクタヴィア・レコードのオーナーとして、また制作プロデューサー、録音エンジニアとして活躍している。ポニーキャニオンの制作ディレクターから独立、会社を立ち上げた。「音楽家にはコンサートと同じくらい録音が大切だということを知っていただきたいですし、最高の音楽を作りたいという気持ちは演奏家と同じですから、仕事をする上では意見をぶつか会ってでも後悔しないものを残したいですね」と話す。

このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。


次号予告
2017年3月20日(月・祝)発売の2017年5月号は「フォルテピアノからピアノへ 楽器の発展と音楽」を特集します

お楽しみに~

【発売情報】
本日、モーストリー・クラシック2017年3月号が発売になりました
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【モーストリー・クラシック3月号の主な内容】

表紙 ロシア・クリンにあるチャイコフスキー博物館。
チャイコフスキー晩年の住まいが博物館になっている。

特集  名旋律の誘惑 メロディー・メーカーの作曲家

 ドヴォルザークは天才的なメロディー・メーカーだった。交響曲第9番「新世界より」、「スラヴ舞曲集」、「ユーモレスク」、「わが母に教え給いし歌」など誰の耳に残る美しいメロディーをたくさん書いた。
ブラームスはドヴォルザークの才能を絶賛。「あの男は私たちの仲間の誰よりも発想が豊かだ。彼の捨てた素材をかき集めるだけで主題をつなげていける」と語ったという。音楽評論家の高久暁氏は「ドヴォルザークのメロディー、それはどんな聴き手の心にも確実に働きかけて前向きな気持ちにさせる、クラシック音楽最高の財産のひとつなのだ」と記している。
 もう一人、メロディー・メーカーあげるとすればチャイコフスキー。「くるみ割り人形」や「白鳥の湖」などの3大バレエ、ピアノ協奏曲第1番、「弦楽セレナード」、オペラ「エフゲニー・オネーギン」、交響曲第6番「悲愴」など思いつくままにあげても美しい旋律の作品がすぐに浮かぶ。実はこれらのメロディーの多くはチャイコフスキーのオリジナルではなく、元ネタがある。ロシア民謡だけでなく、ウクライナやポーランドの民謡はもちろん、フランスの歌、そしてバッハやワーグナーでさえどん欲に取り入れた。
 元チャイコフスキー博物館学芸員のマリーン・チュルチェワ氏は「しかし、他の作曲家がチャイコフスキーの手法や短調的雰囲気で同じことを試みても、全く論外な結果に終わる。チャイコフスキーのメロディーは一見真似できそうながら、限りなく不可能だ。彼は素材を抽象的でなく、独自の音世界と深い呼吸を基礎に展開させる術をしっていた」と指摘した。
 特集は他に、モーツァルトやべートーヴェン、ドビュッシーやラヴェル、グリーグやシベリウスなど著名な作曲家の作品を取り上げている。
 ほかには、◎宗教音楽の「美メロディー」◎時代を超えて使われる旋律「怒りの日」◎「ボレロ」の魅力とは?◎子守歌の名旋律、などがある。

特集で紹介したDVD、CDのプレゼントもあります

BIGが語る マレク・ヤノフスキ 指揮
 昨秋のウィーン国立歌劇場の来日公演ではR.シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」を指揮。4月に再び来日、東京・春・音楽祭でワーグナーの「神々の黄昏」を指揮する。4年かけて公演された「ニーベルングの指環」チクルスの最後になる。舞台上演ではなく演奏会形式。「安定的な3つの要素が、公演を成功に導いたと思います。第1はオーケストラですが、NHK交響楽団は汁の高い音楽を演奏してくれました。第2に各場面に応じたプロジェクションの映像が音楽を邪魔することなく、美しく、観客にオペラの各場面をわかりやすく解説しました。第3は音楽祭サイドの要望であまり大きくない役に日本人の歌い手をキャスティングしたこと。私は歌手のクオリティーに懐疑的だったのですが、オーディションで素晴らしい歌手が選ばれました。いずれも日本の地力を示すものだと思います」と話している。

宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 宮本英世 喫茶「ショパン」経営
 今月のゲストは東京・豊島区の住宅街で名曲喫茶を経営する宮本英世さん。日本コロムビアなどに務めた後、脱サラして喫茶店を開いた。宮本英世さんは「クラシックよ永遠に」などの著書もあり、音楽評論家としても活動している。実は宮本文昭さんの父親も歌手を引退してから喫茶店を開いたので、喫茶店には思い入れがある。宮本英世さんの原点は学生時代。当時、アルバイトの日給が300円。月の授業料とアパート代が2500円という時代。「友達が国分寺にある『でんえん』という名曲喫茶に連れて行ってくれたんです。コーヒー一杯60円という時代でした。僕にとっては贅沢でしたが、世の中にはこんなに幸せな時間を過ごせる場所があるのかと感激しました」と語っている。

このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

次号予告
2017年2月20日(月)発売の2017年4月号は「声の誘惑 オペラの快楽」を特集します

お楽しみに~

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