【発売情報】
本日、モーストリー・クラシック2017年8月号が発売になりました
同時に、Webサイト http://mostly.jp/ も更新。目次、おすすめアーティストなどチラ読みができるほか、バックナンバーのページでは、デジタル書籍も購入できます。ぜひ、サイトにお立ち寄りください


【モーストリー・クラシック8月号の主な内容】

表紙 ベートーヴェン

特集 天才作曲家 最後の作品

 作曲家の最後の作品には、自ら死期を悟って作曲した作品と、病気、思わぬアクシデントなどで亡くなり結果的に最後の作品になってしまったものがある。多くの作曲家に未完の作品が残されている。それは亡くなるまで作曲を続けざるを得なかった作曲家の性もあるだろう。
 さまざまな作曲家の最後の作品で、もっとも知られているエピソードの1つが、モーツァルトの「レクイエム」。病気に冒され、借金で生活が困窮しているモーツァルトのところへ、黒ずくめの男が「匿名でレクイエムを作曲してほしい」と依頼に来た。しかし、病状の進んだモーツァルトは「レクイエム」を完成させることは出来なかった。作曲途中で、「自分のためのレクイエム」と思ったのでは、という話も伝えられている。
 もう1つ、チャイコフスキーが交響曲第6番「悲愴」を作曲し終えたのは1893年8月。「悲愴」というタイトルも自身で付けている。初演は自らの指揮で10月16日にサンクトペテルブルクで行われた。しかし、9日後の10月25日、肺水腫で急死した。自殺だったという噂は今も絶えない。自殺説は「悲愴」というタイトルも影響している。しかし、「悲愴」と同時にほかの曲の作曲も続けていた。元チャイコフスキー博物館学芸員のマリーナ・チュルチェワ氏は「死の直前まで多忙を極めていた。『悲愴』は究極の世界でも辞世の句でもない、まだまだ、途上だったのである」と記している。
 シューベルトとマーラーの人生は、いつも死の意識に捕らわれていた。シューベルトは14人兄弟だったが、成人できたのは5人だけ。死は身近だった。また、1823年、梅毒に感染したことを知った。当時、それは死の病だった。歌曲「死と乙女」、「美しき水車小屋の娘」「冬の旅」など著名な歌曲集は、死のテーマから逃れられない。また、50歳という働き盛りで亡くなったマーラーも死をモチーフにした作品が多い。交響曲第10番は未完に終わっており、今日まで多くの補筆版が作られた。「この曲は、きらびやかな『大地の歌』や緻密な第9番とはまったく異なって、死が作曲家を破壊しつつある様子をまざまざとうかがわせる」と音楽評論家の許光俊氏。
 特集では、名演奏家の最後の録音も取り上げている。リパッティの「告別リサイタル」、ホロヴィッツの「ザ・ラスト・レコーディング」、グールドの「ゴルトベルク変奏曲」、ヴァントのブルックナー「ロマンティック」など今日まで聴かれるCDを紹介している。
 他に、◎バッハ 数々の傑作と幾つもの謎◎ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番◎ブルックナー 交響曲第9番とフィナーレ◎R.シュトラウス「4つの最後の歌」◎夭折の作曲家たち◎ケッヘル番号を作った愛好家ケッヘル、楽譜を整理し作曲家の全体像を作り上げた人々、などです。 


特集で紹介したDVD、CDのプレゼントもあります

BIGが語る 小川典子 ピアノ・浜松国際ピアノコンクール審査委員長
 イギリスと日本を本拠に活動するピアニスト、小川典子が、浜松国際ピアノコンクールの審査委員長に就任。このほど開催概要を発表する記者会見が行われた。浜松国際ピアノコンクールは、一昨年2015年のショパン・コンクールで優勝したチョ・ソンジンが15歳のとき、2009年の浜松コンクールで優勝していることから音楽界では一挙に知名度がアップ。また、今年の直木賞、本屋大賞をダブル受賞した恩田陸の「蜜蜂と遠雷」が、浜松コンクールを題材にした小説で、一般にも名前が浸透した。そうした状況で審査委員長に就任した小川。「若いピアニストの離陸のお手伝いをするつもりで、大きな野心を持って全力で臨みたい。まずは浜松のコンクールを受けて、ではなく浜松が最後のコンクールになってほしい。それが私の野心です」と話している。

宮本文昭の気軽に話そう ゲスト ヴィタリ・ユシュマノフ バリトン
 ロシア・サンクトペテルブルク生まれで、現在は日本で活動を続けるバリトン歌手、ヴィタリ・ユシュマノフ。なぜ日本に住んでいるかというと、2008年に初めて来日し、成田空港に降り立った際、「日本についての知識もありませんし、日本語も話せませんし。でも空気を感じただけで『ここに住みたい』と思ったのです」と話す。歌手になった経緯も人と少し違う。18歳まで音楽にはまったく興味がなかった。テレビでドミンゴとカレーラスのクリスマス・コンサートを見て、突然「歌手になりたい」と思ったのだという。「日本が好きすぎる、変なロシア人」ユシュマノフの話が楽しい。

このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

2017年7月20日(木)発売の2017年9月号は「モーストリー・クラシック流 交響曲・管弦楽曲入門」を特集します

お楽しみに~

【発売情報】
本日、モーストリー・クラシック2017年7月号が発売になりました
同時に、Webサイト http://mostly.jp/ も更新。目次、おすすめアーティストなどチラ読みができるほか、バックナンバーのページでは、デジタル書籍も購入できます。ぜひ、サイトにお立ち寄りください


【モーストリー・クラシック7月号の主な内容】

表紙 ベルリン・フィルを指揮するサイモン・ラトル 

特集 2017年版 最新! 世界のオーケストラと指揮者
 サイモン・ラトルとベルリン・フィルが11月に来日する。2017/18シーズンをもってベルリン・フィルの首席指揮者兼芸術監督を退任するので、このコンビでの来日は、今回が最後となる。ラトルはクラウディオ・アバドの後任として今のポストに就いた。「就任すると発表されたとき、それを不可解な決定だと考えた人は、そう多くはなかったはずである。ひとことで言って、同世代にライバルがいなかった」と音楽評論家の許光俊氏は記す。
 ラトルは現代作品に強い関心を示し、オペラにも積極的だった。カラヤン時代、そしてアバドとも違う新風をベルリン・フィルに吹き込んだ。ラトルは2017/18シーズンから母国ロンドン交響楽団の音楽監督に就任する。ラトルの後任には、バイエルン州立歌劇場の音楽監督を務めるキリル・ペトレンコがつく。約1年前に発表されたが、ラトルのときと違い、大きな驚きをもって受け止められた。知名度の点で劣っていたことがその理由の1つだろう。
 ペトレンコはこの3月、首席指揮者指名後に初めてベルリン・フィルを指揮、チャイコフスキーの「悲愴」などを演奏した。ベルリン在住の音楽評論家、城所孝吉氏は、今回は客演なのだから「インタビューを見ると、オーケストラにどのように接するべきかについて、彼が何度も熟考を重ねたことがよく分かる。1回の演奏会だけで100パーセント達成しなくてもいい、という発想には清さを感じる。先は長いのだから、急ぐ必要はないのである」と寄稿した。
 特集では新たなポストを得た多くの指揮者を取り上げている。ミラノ・スカラ座の音楽監督を務めるリッカルド・シャイーは、アバドが設立したルツェルン祝祭管弦楽団の音楽監督になった。シャイーの持っていたライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の楽長にはアンドリス・ネルソンスが就任する。
 日本のオーケストラでは、好調を続ける広上淳一と京都市交響楽団、3月のヨーロッパ・ツアーを成功させたパーヴォ・ヤルヴィとNHK交響楽団、昨秋、首席指揮者に就任したインキネンと日本フィルなどを取り上げている。
 特集ページには他に、◎パリ管音楽監督に就任したハーディング◎古楽オーケストラと指揮者の現在◎ロシアのオーケストラと指揮者のいま◎メトロポリタン・オペラの禅譲 レヴァインからネゼ=セガンへ、などこの特集を読めば、現在の世界のオーケストラと指揮者地図が一目瞭然です。 


特集で紹介したDVD、CDのプレゼントもあります

BIGが語る シルヴァン・カンブルラン 指揮
 読売日本交響楽団の常任指揮者を務めるシルヴァン・カンブルラン。11月にメシアンの大作オペラ「アッシジの聖フランチェスコ」を日本初演する。世界初演は1983年、パリ・オペラ座で小澤征爾だった。カンブルランの姉が初演にハープで参加しており、初演の課程をつぶさに見ることができた。カンブルランは初演後の、ほとんどの公演を指揮している。休憩を入れて5時間半を要するため、なかなか上演の機会は少ない。それでも2004年のパリ公演は9回上演され、9回とも満席になった。
 作品についてカンブルランは「バッハの作品は技巧的に難しいところもありますが、聴き手にとってはシンプルです。『アッシジの聖フランチェスコ』も聴く人の耳から魂へ直接浸透していく音楽で、互いによく似ています」と話す。

宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 小澤俊夫 口承文芸学者
 小澤俊夫氏は口承文芸学者として筑波大副楽長などを務め、現在は「小澤昔ばなし研究所」を運営している。実は小澤征爾の兄。ホストの宮本文昭の桐朋学園の高校時代のドイツ語の先生だった。小澤俊夫氏が大学院を卒業し、昔ばなしの研究を本格的に始めたことだったという。
 宮本は「今でもオーボエを自分の生徒に教えるとき、小澤先生の授業のスタイルを参考にしています。何度も繰り返しながらひとつのことをマスターし、それができたら次のことを繰り返して覚える、という具合です」と話す。
 小澤俊夫氏は、小澤征爾を弟に持ち、音楽に親しんだことが昔ばなしの研究にも役立つことがあるという。「僕は幸いにことに幼い頃から音楽に親しんでいたし、征爾が斎藤秀雄先生のアシスタントをしていた頃は、一緒に合宿へ行って椅子や楽譜を並べるのを手伝った」というエピソードを話している。

このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

次号予告
2017年6月20日(火)発売の2017年8月号は「作曲家が最後に残した音楽」を特集します

お楽しみに~

【発売情報】
本日、モーストリー・クラシック2017年6月号が発売になりました
同時に、Webサイト http://mostly.jp/ も更新。目次、おすすめアーティストなどチラ読みができるほか、バックナンバーのページでは、デジタル書籍も購入できます。ぜひ、サイトにお立ち寄りください


【モーストリー・クラシック6月号の主な内容】

表紙 新国立劇場「アイーダ」(ゼッフィレッリ演出、2013年)撮影:三枝近志 

特集  モーストリー・クラシック創刊20周年 祝祭の音楽

 「モーストリー・クラシック」は今月、創刊20周年を迎えた。読者の皆様と一緒にお祝いしていただこうと特集したのは「祝祭の音楽」。祝祭といってもたくさんの種類がある。特集は、宗教、戦争、民族的な祭り・儀式、宮廷の式典・祝典などに分けて企画した。キリスト教の暦はキリストの誕生を待つ待降節で始まる。キリストの復活を祝う復活祭は、春分の日の後の最初の満月の次の日曜日。「復活祭と音楽」を寄稿した音楽学者で指揮者の樋口隆一氏は、冒頭にドイツ留学時代の思い出をつづっている。
 「長い冬も終わり、野山にも春の兆しが現れる頃だから、誰もが復活祭を待ちわびている。プロテスタントの教会ではバッハの『マタイ受難曲』や『ヨハネ受難曲』が上演され、カトリックの教会でもハイドンやモーツァルトのミサ曲が管弦楽伴奏で上演される。それ典礼に従って、司祭の司式に従って歌われることが多いので、より深い祈りの気持ちが込められる」
 ナポレオン戦争との関係では、ベートーヴェン生存当時最大のヒット曲となった「ウェリントンの勝利」と、チャイコフスキーの曲中に大砲の音を入れた序曲「1812年」を取り上げている。また、ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」も式典などのお祝いの場で演奏されることが多い、第2次世界大戦後のバイロイト音楽祭の復活の際に演奏され、また、ベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツの統一を祝うため、1989年のクリスマスにバーンスタインがベルリンで国際的なメンバーを集め第九を演奏した。
 特集には、今年開館20周年を迎えた新国立劇場、すみだトリフォニーホール、滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール、札幌コンサートホールKitaraを取り上げた。巻頭で日本文学研究家のドナルド・キーン氏から「こんな時代だからこそモーストリー・クラシックを続けてもらわないと困るのです!」という激励をいただいた。
 特集ページには、◎ショスタコーヴィチの交響曲は祝祭か鎮魂か◎モーツァルトが「戴冠ミサ」を作った訳◎「フィデリオ」ななぜ祝祭で演奏されるのか◎シュトラウス3兄弟のワルツ、ポルカ、など盛りだくさん。

特集で紹介したDVD、CDのプレゼントもあります

BIGが語る アンドレア・バッティストーニ 指揮
 イタリア出身の若手指揮者バッティストーニの日本での活躍が目立つ。現在、東京フィル首席指揮者を務め、ヴェルディのオペラ「オテロ」を東フィルで指揮することを発表した。公演は9月8、10日、Bunkamuraオーチャードホール。演奏会形式だが、メディアアーティストの真鍋大度氏が率いるライゾマティクスリサーチが映像演出を担う。バッティストーニと東フィルはこれまで、オペラを「トゥーランドット」と「イリス」の2本上演している。バッティストーニは「オペラと演奏会形式の中間を目指します。視覚的な重要度は増すことになるでしょう。最新のテクノロジーで聴衆を感情的に巻き込みます。視覚的な部分が音楽の中の感情表現を大きくしてくれることを期待します」と話す。

宮本文昭の気軽に話そう ゲスト 河野克典 バリトン
 河野克典は東京芸大を卒業し、ミュンヘン国立音大に留学した。ミュンヘンに行ったのは1985年。「着いた初日から歌劇場に通っていました。安いチケットを求めて2時間並び、劇場に入ってからも1時間並び、ようやく手にすると上のほうにある階まで駆け上がっていました」と思い出を語る。現在、「歌の旅」と題したリサイタル・シリーズを続けている。5月28日、「歌の本」と題した第5回公演を、東京文化会館小ホールで行う。ハイネの詩にシューマンが作曲した「詩人の恋」と「リーダークライス」などを歌う。

このほか
◎青島広志の「ブルー・アイランド版音楽辞典」
◎外山雄三の「オーケストラと暮らして60年」
◎小山実稚恵の「ピアノと私」
◎「鍵盤の血脈 井口基成」中丸美繪
など、おもしろい連載、記事が満載です。

次号予告
2017年5月20日(土)発売の2017年7月号は「変貌する世界の指揮者地図」を特集します

お楽しみに~

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